「賃料15%上げへ」
と出てるじゃありませんか!!
今までさんざん都心の賃貸オフィスの賃料は下がっていると
申してきました、営業マンA。
「どうなっトンじゃい!!!」(何故か「とん」がカタカナ)
と言われてもしょうがない状況・・・。
が!!!!!
これこそ、つい最近このブログに書いたばっかりの
正に世論操作と言われても仕方のない見出し!!!!
事実はこうです。
1.三菱地所は自社で保有・管理しているオフィスビルの
なんと半分が東京丸の内地区に集中している。
2.同社のビルの空室率は1%を超えるのだが、これが
丸の内地区ではたったの0.1%である。
3.来春竣工予定のビルは最高で1坪8万円を予定している。
4.ところが、いわゆる2003年問題に入居したテナントの中には
1坪5万円以下で入居しているところも多い。
5.相場から考えても安いので、相場にあわせるべく
「安く入居しているテナントを中心に」15%の賃料アップを
要請していく。
ということなんです。
上記5項目を読み取ると、こうなります。
A.賃料交渉は丸の内入居中の「全てのテナント」に対してではなく、
単に「相場に比べて尚安く入居中のテナント中心」である。
つまり、現在空室の物件は関係ない。
B.しかも、賃料アップの「要請」であって、現実にできるかどうかは
別問題である。
(通常の賃貸借契約だと法的に言ってテナントに有利なものに
なっているので、よほど相場からずれてない限り、仮にテナントが
その条件を飲まなくても「じゃあ、出てってください」とは貸主は言えず、
結局ただの「お願い」になってしまう可能性が高い。)
C.「相場より賃料の安いテナント中心に」といっているが、状況から
考えて相場程度もしくはそれ以上のテナントに対しての賃料アップの
要請はおよそ無理だし、そもそもテナントが飲むわけもない。
つまり、実際には「中心」もなにも、安く入居中のテナントしか交渉できない!
ただ単に未だに安く入居中のテナントに対して、相場にあわせるために
「15%あげさせて!」ってお願いするだけなのに、見出しで「15%上げへ!」
なんて書いちゃったら
「おいおい、丸の内全体を上げるのかよ??!!」
「それにひきづられて、都心全体の賃料相場が上がるのでは??!!」
って取られてもおかしくない!!
正直、これだけ家賃相場が落ちている昨今、「できるだけ収益をあげたい」と考え
今回の対応をとった三菱地所は非常に妥当だ。
でも、日本経済新聞のこの見出しは良くない!!
筆者はそのつもりがなかったのかもしれないが、世論操作になってる。
私ならこう書く。
「丸の内の低価格テナントに対し15%の賃料アップ交渉へ!!」
ちょっと長い、アンド、インパクト薄い。
わかってます。
わかってますが、読者に違ったイメージを持たせるよりゃいいでしょ!
と、営業マンAは思った。
みなさんも、読み間違えないように注意しましょう!
この件、更に詳しく知りたい方は、アルバへ!
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