2009年1月29日木曜日

100円と450円のコーヒー

今日、ネットでこんなニュースが流れていました。

米CNNが先月放送したニュースが米国のインターネットユーザーを中心に話題になっている。そのニュースは、CNNが日本の航空会社、日本航空(JAL)の西松遥社長を取材したものだ。

 ニュースでは市営バスを利用して会社に出勤し、社員食堂で一般社員と並んでランチを食べる西松社長の様子が放送された。先月19日に米3大自動車メーカー(ビッグスリー)の首脳らが公的資金を要請するために、デトロイトから豪華なプライベートジェット機でワシントンに乗りつけた件が国民の反感を買い社会問題となっている中、世界トップ10に入る国際航空会社・JALの社長の倹約姿勢は、多くの米国民に驚きをもって評価されている。



いい話ですよね。
「社長の鏡だ!!」とまで褒めるつもりも無いですけど、
いい話だと思います。

彼の年収はJALのパイロットよりも安い900万円だそうです。
(全てのパイロットって訳じゃないでしょうが・・・)

彼はこの後、「早期退職した人たちはだいたい私と同じ年代。
私も彼らと同じ痛みを味わうべきで給料を減額した。」

といってます。

いい話だと思います。

ただ、強いていうならば、
「私に代わって社長になれる人ならいくらでもいる。
しかし、彼らパイロットに代われる人はいない。
私の給料は下げれても、彼らのを下げるわけにはいかないでしょう。」

ぐらいのことは言ってほしかったなあ!!

ま、いっか。

人ってのは一回贅沢を覚えちゃうとなかなか質素な生活には
戻れないものですが、そういう意味では米3大自動車メーカーの
社長よりもJALの社長の方が危機感を持っており、かつ
今の自分の「身の丈」を知っていると言うことなのでしょうか。



営業マンAがスペインにいた頃の話です。

スペインにはCAFETERIA(カフェテリア)というのがあります。
日本で言うところの喫茶店です。

このカフェテリア。
見た目も出てくるものも日本とほぼ一緒なのですが、ちょっと違うところがあります。

それは料金体系です。

同じコーヒーを頼んでも、

テラッサ(店の外にある席。要するにテラス)と
メサ(店内のテーブル席)と
バラ(って言ったと思う・・・。いわゆるカウンター席)で

どこで飲むかによって料金が変わります。

僕がいた頃の値段だと、コーヒー1杯が
おおよそ

テラッサだと450円くらい
メサだと300円くらい
バラ(って言ったと思う・・・)だと130円くらい

でした。

テラッサとバラ(って言ったと思う・・・)だと
約3倍くらい値段が違う。
っていっても、まあ320円ですけどね・・・。

カフェテリアでお茶するときは気持ちがいいので、
たいていテラッサでお茶してました。


あるときの事。
そのときもテラッサでお茶しながら友達としゃべっていると
知り合いの地元のスペイン人の男の子が営業マンAのところに来ました。

彼はその頃、まだ10代後半。
大学生でした。

営業マンAは
「君もここに座ってお茶しようよ!」

というと、

「いや、俺はいいよ。」

と彼。

最初は、他に日本人もいたので、なんとなく遠慮してるのか
と思って

「だって、時間あるんだろ?座ってゆっくり話でもしようよ!」

というと、

「いや、テラッサの席は高いから、僕は座らない。」

と彼。



ここで注釈しますが、彼は決して450円払えないくらい
貧乏だというわけではありません。

けちでもありません。

「大学生の僕がテラスでコーヒーなんて贅沢だ。」

といいたいのです。



営業マンAはなんとなーく感動しました。

それに比べて営業マンA。

親に借金し、
自分の貯金を取り崩し、
しかも働いてない、
ただの語学留学生の、
しかもおちこぼれ学生の、
アジア人のこの営業マンAが、

ふんぞり返って、
へらへらしながら、
テラッサでお茶してていいのか・・・。

恥ずかしくなりましたね、心底。

それからというもの、営業マンAは、

カフェテリアに行くと、





やっぱりふんぞり返ってテラッサでお茶してました!

すみません!駄目男です!!

でも、やっぱテラッサがいいっす!

それまでと変わったといえば

感謝しながらテラッサでふんぞり返るようになったくらいです!!




自分の身の丈を知り、
自分の行動を戒める。

わかってはいても、なかなかできませんよね。

そう思う営業マンAは、その点からJALの社長は

えらい!

と思うのでした。

まあ、JALの社長もこんな駄目男に褒められても
嬉しくないでしょうけどね。(笑)










1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ヤバいな~。
毎日飲んでる場合じゃないな~。